……何ていうか、スゴイ見られてるんですけど……(汗)

「あの、カルノ……俺、どこか変かな?」
「今更だろ、それ」

──撃沈。

カルノは、思ったことは何でもズバズバ言っちゃうし、俺も、カルノのそういう所は嫌いじゃない。
嫌いじゃない、けど……再会してすぐソレ?!って、ちょっと傷つく……(涙)

というか、なまじ顔が整っているだけに、その率直すぎる物言いは破壊力も抜群なのだ。

「──お前、あの時オレに、言ったよな?」
「『あの時』?」

……一体どの時だ?

「オレに、『お前を殺す鍵でいろ』って──そう言った」

──あぁ、あの時か……

「うん、言ったね……」

君はあの時、何も答えなかったけれど……

「……」
「……カルノ?」

君はあの時、どちらとも答えなかった……「是」とも「否」とも──

「いいよ、別に──」
「……え?」
「“その時”が来たら、俺が、お前を『喰って』、終わりにすればいいんだろ?」

……。
……そう、なの?

思わず「ぽかん」としてしまった俺に対し、盛大に眉を顰めたカルノが、ぼそっと一言「オレに聞くなよ……」と呟いた。

「うっ……だって……」

ふぃ、っと横を向いた頬杖の隙間から、緩んだ口元が見えた。
──カルノ、笑って……る?

「……何?」
「いや……熱烈だな、と思って」

──Eat me(私を食べて)。


勇吹も案外、思ったことを“ポン”と言っちゃうタイプですよね……んで、カルノに「マジか」ってげんなり顔をされる(笑)
最終話のその後を想像。タイトルの出典は『不思議の国のアリス』のアレです。
(初出:2018/05/17)